相手を傷つけないための 『お見舞いの言葉の大原則』

1.お見舞いシーンで「言葉の気遣い」が必要な理由

お見舞いシーンでは、「入院しているあの人は、どんな気持ちなんだろう?」と普段以上に想像力を働かせながら、「言葉の気遣い」をおこなう必要があります。その理由は、相手が体力的にも精神的にも不安定になっている可能性があるからです。それが一見して分かりにくいため、相手を傷つけないためにも、いつも以上に注意をおこなう必要があります。

 

お見舞いのときにかける「言葉」によって、相手との関係性が変わることがあります。より良い「言葉の気遣い」をすることで、大切な人との関係をよくしましょう。

 

2.お見舞いで声をかける際に大切にしたい『言葉の5原則』

 ①「心配している」など、あなたの素直に気持ちを伝えましょう

 ②病気以外のことも聞きましょう

 ③朗らかで親切な態度で接しましょう

 ④自分の価値観を押し付けないようにしましょう

 ⑤相手の気持ちを汲み取り、一緒に考える姿勢を示しましょう

 

①「心配している」など、あなたの素直に気持ちを伝えましょう

よくありがちなのが、どのように声をかければいいか分からずに、声をかけないで放置してしまうということです。しかし自分が入院する立場になったら分かると思いますが、決して放置はせずに声はかけて欲しいのです。「入院したと聞いて心配しているよ」など、あなたの気持ちを素直に伝えるのが良いでしょう。

 

②病気以外のことも聞きましょう

入院すると、どうしても「病気」のことを聞きたくなりがちですが、本人にとって「病気」のことは入院生活のごく一部です。病気以外にも、話したいことはたくさんあります。ぜひ病気以外のことも聞いてみてください。

ただし、病気以外のことでも、病気経験者の中には、「(自分が明らかにいけない)海外旅行の話を聞くのは辛かった」、「くだらない下世話な話を聞くのは嫌だった」などの声もあります。入院している相手の気持ちを想像して、本人がしゃべりたそうなことを聞いたり、本人が興味ある話題を心がけるようにしましょう。

 

③朗らかで親切な態度で接しましょう

入院していると、日々の生活でさまざまなことに不便さを感じたり、この先の人生に不安を抱くものです。そんな時に、外からお見舞いに来てくれた相手が、「朗らかで親切」であることは、ちょっとしたお願いごとをしやすくなりますし、不安な気持ちも打ち明けやすくなります。

ただし、フランクに自分の悩みごとの相談をするのは、関係性をよく考えて判断してください。入院者は、自分の病気のことが頭にある中で、さらに他人のことを考えたり悩んだりすることが負担になります。相手に負担にならないかを確認した上で、コミュニケーションをとるようにしましょう。

 

④自分の価値観を押し付けないようにしましょう

自分の価値観を押し付けて、「相手はこうだから」と勝手に決めつけないようにしましょう。

“病気になってくるとやってくるもの”としてよく言われるのが、「近所のおばさん?」、「宗教」、「遠くの親戚」です。

「この健康食品が良いらしいよ」、「テレビや本でこんな治療が紹介されていたよ」などの信憑性が薄い情報は、本人にとってはありがた迷惑のことが多いようです。相手のことを思うならば、自分の価値観を押しつけることはやめましょう。

 

⑤相手の気持ちを汲み取り、一緒に考える姿勢を示しましょう

前述しましたが、入院していると、生活していてさまざまなことに不便さを感じたり、この先の人生に不安があります。この先、ずっと付き合っていくタイプの病気や障害もあり、本人の悩みや不安はそう簡単に無くなるものではありません。そんな時に、「自分の気持ちを汲み取ってくれて、一緒に考える姿勢」を示してくれることが、どれだけ本人にとってありがたいことでしょうか。大切な人が入院したときは、そのような姿勢でいたいものです。

 

3.入院経験者が語る、嬉しかった言葉の例

先輩入院経験者に、“入院中にかけられて良かった言葉”を具体的に聞きました。相手との関係性により適切な言葉は変わってきますが、参考になれば嬉しいです。

“みんなずっと待っているよ”
→「自分のことを待ってくれている人がいると思うと素直にうれしかった」

“また来るね”
→「お見舞いに来てくれた人からの言葉。次への目標にもなりました」

“大丈夫!みんなが支えてあげるから!”
→「頼りにしている姉の言葉。とても心に残っています」

“仕事のことは心配しなくて良い”
→「同僚からの言葉。安心して治療に専念出来た」


“できることがあったら言ってね”
“また美味しいもの食べに行こうね”
→「頑張れ!とか、大丈夫!と言われても困ってしまうけど、寄り添ってくれたり、未来志向だと嬉しかったです」

 

相手を傷つけないためのお見舞いの『言葉』の大原則を知ることで、大切な人が病気をしたときにこそ、良いコミュニケーションができるといいですね。

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