失敗例から学ぶ お見舞いの時の『言葉の注意点』

相手を傷つけないための『お見舞いの言葉の大原則』では、お見舞いシーンで声をかける際に大切にしたい“言葉の5原則” について、考えました。

※相手を傷つけないための『お見舞いの言葉の大原則』
http://omimai.giftree.jp/archives/37

今回では、具体的なお見舞いの失敗談を踏まえて、お見舞いの時の『言葉の注意点』を知り、より良いお見舞いについて考えてみましょう。

 

1.入院経験者が語る、嫌だった言葉の特徴

入院経験者の話を聞くと、お見舞いの時に言われて嫌だった言葉の例として、

「あなたの病気には、この食べ物がいいらしいよ」

「もっとしっかり検診受けておけば良かったね」

「絶対大丈夫だから!」

などがあがります。

 

これらの声がけが、具体的にどのようにマズかったのか、考えてみましょう。
良くないのは、以下の3点です。

①自分の価値観や経験を押し付けられること

②「こうすればよかったのに」、「こうなるよ」と過去や未来の話をされること

③「大丈夫だよ」と無責任に言われること

 

①自分の価値観や経験を押し付けられること

『お見舞いの言葉の大原則』の裏返しですが、自分の価値観を押し付けられることが嫌だったという人が多いです。

「あなたの病気には、この食べ物がいいらしいよ」は、この最たる例と言えるでしょう。

また例えば、胃がんで入院している人に、

「私のおばあさんも同じように胃がんで入院していたの。切除しちゃえば治るよ」

などという声がけも同様に、自分の経験の押し付けになります。

お見舞いにいった相手と同じ病気をした人を知っていたら、その人の話を思わずしたくなることもあるかもしれません。しかし、同じ病気でも重症度や治療、経過は多種多様です。必ずしも同じ経過をたどるとは限らないです。相手をなぐさめようとしたり、相手に有益な情報を与えようと、自分の知っている話をする前に、よく相手の状況を考えてからにしましょう。

 

②過去や未来の話をされること

現在入院している相手に、

「あの時、検診を受けておけばよかったのに」

と声をかけてしまうケースが見られます。

それは他人に言われるまでもなく、ご本人が一番分かっていること(もしかしたら悔いているかもしれないこと)です。そして、そのように過去のことをあらためて言われても今更どうしようもないのです。

 

逆に未来のことで

「これからはちゃんと検診を受けようね」

というのも同様です。

本人が望まないかぎりは、「こうすればよかったのに」、「こうなるよ」という過去や未来の話はやめましょう。

 

③「大丈夫だよ」と無責任に言われること

「あなたなら大丈夫だよ」

という言葉も、他人事、無責任なものに聞こえてしまいます。これは入院している本人が一番考えていて、心配していることです。

相手に声をかけるならば、

「大丈夫だと信じているから」

というように、あなたの気持ちを素直に伝えるようにすると良いでしょう。

「大丈夫だよ」と「大丈夫だと信じている」という表現は、伝える側にとっては似たようでも、受ける側にとっては異なる意味にとられることがあります。

前者のようないい加減に聞こえてしまう断定的な言い回しではなく、後者のように自分の気持ちを素直に表現するのが良いでしょう。

 

2.入院経験者が語る、嫌だった言葉の例

先輩入院経験者から、“入院中にかけられて嫌だった言葉”を聞きました。相手との関係性にもよりますが、参考にしてみてください。

先輩たちにアンケートをとり、以下のようなことを聞きました。医療関係者でも、不用意な一言を言ってしまうことがあるようです。同じことを繰り返さないようにしてください。

“可哀想”
→「上から目線で、何も可哀想とは思っていないように感じました」


“よく頑張ってるね”
→「別に頑張っているわけじゃないです」
“きっと治る”
→「傷つくというより、返答に困りました」
“きっとよくなるからね”
→「関係ない人に言われたくないです」
“まだ若いのに病気になってかわいそう…”
→「年配の人ほどかけてくる言葉。これだけメジャーな病気だけれども、まだまだ他人ごとと思いました」

“二度目の手術は、もっと痛いらしいですよ”(担当の看護師さんより)
→「再手術になり落ち込んでいるときに担当の看護師さんにかけられた言葉です。こちらの気持ちも考えてくれと言いたかったです」
“元気な赤ちゃんを産んできます”(担当の看護師さんが産休に入る際の挨拶)
→「私が子宮体がんで子宮を全摘出をしたのを知っているはずなのに、言われたのでショックでした」

 

先輩入院経験者から、“入院中にかけられて嫌だった言葉”、そのような言葉の特徴でした。周囲の人は、同じような失敗を繰り返さないようにして、病気のときこそ、より良いコミュニケーションを取れるようにしたいものです。
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